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血糖値が高めの方必見!! まだ間に合う血糖値管理の秘訣

 

 

はじめに

糖尿病は、世界中で増加傾向にある深刻な健康問題です。ヒトは飢餓の歴史が長く、低血糖による意識障害防止を最優先に、身体のタンパク質や脂肪を分解し、脳の最も重要な栄養素である糖質を生成し生命を維持してきました。そのため、血糖値をつかさどる多くのホルモンがある中で、血糖値を下げるホルモンはたった一つ、膵臓から分泌されるインスリンのみ。というわけで、現代人にとって血糖値の管理は、糖尿病の予防とコントロールが極めて重要です。しかし、多くの人々が日常生活の中でどのように血糖値を管理すればよいのか、またどのような食事が血糖値に良い影響を与えるのかについての具体的な知識が不足しています。このブログでは、糖尿病に関連する基本的な情報から始め、実際に血糖値を管理するための具体的な方法や食事のアプローチについて詳しく解説していきます。糖尿病の予防と管理に興味がある方、またはすでに糖尿病を患っている方にとって有益な情報を提供することを目指します。

糖尿病とは何か?

糖尿病は、血液中の糖分、つまり血糖値を体が適切に管理できない状態です。主に、インスリンの作用不足や効果の低下が原因とされます。糖尿病には主に2種類あります。

  • タイプ1糖尿病: こちらは主に自己免疫反応によって生じ、体がインスリンをほとんどまたは全く産生しなくなる状態です。通常、若年層で発症し、インスリンの補充治療が必要です。
  • タイプ2糖尿病: これは成人に多く見られ、体が産生するインスリンに対する抵抗性が高くなることで発症すると考えられています。肥満、運動不足、不健康な食生活がリスク因子となり得ます。生活習慣の改善、経口血糖降下薬、場合によってはインスリン治療が用いられます。

血糖値が高めの方は、適切な食事や定期的な運動等を行い、血糖値のコントロールを行うことが重要です。また定期的な健康診断で血糖値の異常に気づくことができます。

糖尿病と合併症:血管のダメージとその影響

糖尿病は基本的に血管にダメージを引き起こす病気です。高血糖が持続すると、血管の内皮細胞に糖質が付着し、それを身体が異物と認識し、免疫機能(白血球の一身)がその部分を攻撃(貪食)した際にカサブタのように修復されて厚くなることで血管が狭くなります。これを動脈硬化と呼んでいます。こうして体内の血管内皮にダメージを与え、それが様々な合併症を引き起こす原因となります。特に毛細血管で構成されている目や腎臓、心臓から最も遠い手足の先に影響は出やすく、腎機能低下や失明、手足切断などを余儀なくされることがあります。

  • 血管のダメージのメカニズム: 糖尿病における高血糖は、血管壁における炎症や酸化ストレスを引き起こします。これにより、血管が硬くなり、狭くなることで血流が阻害され、各種の合併症につながります。
  • 心血管疾患: 血管のダメージは、心臓への血流障害を引き起こし、心筋梗塞脳卒中のリスクを高めます。また、高血圧やコレステロール値の異常もこれに寄与します。
  • 神経障害(ニューロパシー): 糖尿病による血管の損傷は、末梢神経への血流を阻害し、感覚の低下や痛みなどを引き起こします。
  • 腎疾患(ネフロパシー): 腎臓の微細な血管がダメージを受けることで、腎機能が低下し、重篤な場合には透析が必要になることがあります。
  • 眼の合併症(レチノパシー): 糖尿病により網膜の細い血管が損傷を受け、これが視力障害や失明につながることがあります。
  • 足の問題: 血管の損傷により足の血流が悪くなると、感染症や潰瘍が発生しやすくなり、壊疽のリスクも高まります。

これらの合併症は、血糖値を適切に管理し、血管の健康を保つことでリスクを減らすことが可能です。定期的な医療チェック、適切な食事、運動、必要に応じた薬物療法により、これらの合併症の発生を防ぐことが重要です。早期発見と治療により、これらの合併症の進行を抑制し、生活の質を維持することができます。

糖尿病の血液検査

糖尿病の診断と管理には、いくつかの重要な血液検査が不可欠です。これらの検査は、血糖値のコントロール状態を評価し、治療方針を決定するのに役立ちます。

  • 空腹時血糖値: これは、食事を摂らずに8時間以上経過した後の血糖値を測定します。正常範囲は通常、70~99 mg/dLです。100~125 mg/dLは前糖尿病、126 mg/dL以上は糖尿病と診断されることが多いです。
  • ヘモグロビンA1cHbA1c): この検査は、過去2〜3ヶ月の平均血糖値を反映します。HbA1cの正常値は6.5%未満です。6.5%以上では糖尿病の診断が考慮されます。
  • 経口糖負荷試験(OGTT): この試験では、糖分を含む特定の量の液体を飲んだ後の血糖値の変化を測定します。2時間後の血糖値が140 mg/dL未満なら正常、140~199 mg/dLは前糖尿病、200 mg/dL以上は糖尿病とされます。

   ※これらの基準値は検査機関によって異なりますので、参考値程度で捉えて頂けたらと

    思います。

これらの検査に加え、脂質プロファイル(コレステロールやトリグリセリド(中性脂肪)のレベル)、肝機能、腎機能の検査も糖尿病の管理において重要です。これらの追加検査により、合併症のリスクを評価し、治療計画を立てる際の有用な情報が得られます。

糖尿病の診断と管理におけるこれらの血液検査は、病状の把握と適切な治療方針の決定に欠かせないものです。定期的な検査により、血糖コントロールの状態をモニタリングし、必要に応じて治療を調整することが可能になります。

血糖値の測定と管理

血糖値の測定と管理は糖尿病の治療において非常に重要です。適切な血糖管理は、合併症のリスクを低減し、総合的な健康を維持するのに役立ちます。

  • 血糖値の自己測定: 糖尿病患者は、日常的に自己の血糖値を測定することが推奨されます。これには、小型の血糖測定器を使用します。測定は通常、指先から少量の血液を採取して行います。測定頻度は、糖尿病のタイプや治療の種類によって異なります。
  • 連続血糖モニタリング(CGM)システム: CGMは、体内のグルコースレベルを連続的に監視するデバイスです。これにより、血糖値の変動をリアルタイムで追跡し、管理することが可能になります。CGMシステムは特に、頻繁な血糖変動や低血糖未感症のある患者に有用です。
  • フリースタイルリブレ: これは皮膚に装着するセンサーを使用したCGMの一種です。細かい棘のようなものが付いたパッドを皮膚に貼付し、皮膚の間質液の糖質量を測定することで擬似的に血糖値測定するものです(=血糖値ではありませんが相関)。フリースタイルリブレは、針を使わないため、従来の指先からの採血よりも痛みが少ないという利点がありますが、センサーパッドが2週間程度で使えなくなる上、8000円程度と非常に高価です。ですが、健康維持のための投資と思って、ご自分の生活パターンでの血糖値変動を把握するには有用かと思います。
  • 血糖値管理の目標: 糖尿病患者の血糖値管理の目標は、一般的にはHbA1cを7%以下に保つことですが、患者の年齢、合併症の有無、低血糖のリスクなどに応じて個々に異なります。
  • 食事と運動: 血糖管理には、健康的な食事と定期的な運動が欠かせません。食事においては、炭水化物の摂取量を管理し、高繊維食品を選ぶことが重要です。また運動に関しては、定期的な有酸素運動や筋トレが血糖コントロールに効果的です。適度な運動はインスリンの感受性を高め、血糖値を自然に下げるのに役立ちます。
  • 薬物療法: いくつかの糖尿病の場合、食事や運動だけでは血糖値をコントロールするのが困難です。そういった場合、医師は経口血糖降下薬やインスリン療法を処方することがあります。

血糖値の測定と管理は糖尿病治療の基本であり、日々のライフスタイルの中で実践することが重要です。定期的な医療検査と組み合わせることで、効果的な血糖管理が可能になります。そして、これらの措置により、糖尿病の合併症のリスクを最小限に抑えることができます。

効果的な食事方法:詳細解説

糖尿病管理のための食事方法は、血糖値コントロールと全体的な健康向上を目指します。以下に、各ポイントを詳しく説明します。

  • 炭水化物の賢い選択: 炭水化物は血糖値に大きな影響を与えます。低GIの全粒穀物、豆類、野菜、果物を選ぶことで、血糖値の急激な上昇を防ぐと考えられています。例えば、朝食にはオートミールや全粒粉のパンを選び、昼食や夕食には玄米やキヌア、豆類を取り入れる等。また、レジスタントスターチ(冷たいデンプン)を含む冷やしたジャガイモやパスタは、血糖値の安定に役立つと言われています。但し、これらについてはフリースタイルリブレで検証を行っていた方の検証結果においては大差無い結果となっていました。個人差もあるかと思いますが、それほど大きな効果は期待出来ないかもしれません。

  • 食事のバランス: 一つの食事において、炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素をバランスよく摂取することが重要です。例えば、鶏胸肉や魚を主たるタンパク質源とし、アマニ油やえごま油、オリーブオイルやアボカドなどの健康的な脂質を加えると、血糖値の急激な上昇を抑えることが出来ると言われています。また、イワシやサバ等の青魚のDHAは良質な脂とタンパク質が摂れてよいと言われています。
  • ベジタブルファーストとナッツファースト: 食事の始めに野菜やナッツを食べることで、後に続く炭水化物の吸収を穏やかにします。例えば、サラダや野菜スープを先に食べることで、血糖値の急激な上昇を緩和できます。但し、ナッツは脂質が多いのでとりすぎは注意ですね。
  • 低GI食品の選択: 低GI食品は血糖値上昇を抑えると言われています。全粒パンや茹でたレンズ豆、新鮮な果物などは、血糖値の急上昇を防ぐのに効果的のようです。
  • 食事のタイミングと量: 定期的な食事時間を設け、過食を避けることは血糖値管理に重要です。食事は多くても一日に3回から5回に分け、各食事は手のひらサイズのタンパク質源、複数の野菜、少量の健康的な脂質で構成すると良いでしょう。

これらの詳細な食事法を実践することで、糖尿病の効果的な管理が可能となり、健康を維持し合併症のリスクを低減できると言われています。食事の選択と方法を意識することが、糖尿病予防と管理において非常に重要と考えられます。

まとめ

このブログでは、糖尿病予防とその管理について詳しく見てきました。糖尿病は血糖値のコントロールが不十分な場合に多くの合併症を引き起こす可能性がありますが、適切な食事、運動等よって効果的に予防することが可能と考えられます。

  • 血糖値を適切に管理することで、心血管疾患、神経障害、腎疾患、眼の合併症、足の問題などのリスクを減らすことができると言われています。
  • 適切な食事は、糖尿病管理の核心であり、炭水化物の賢い選択、バランスの取れた食事、ベジタブルファーストやナッツファーストのアプローチが重要です。
  • 定期的な運動と医療チェックも、血糖値の安定化と合併症のリスク低減に不可欠です。

糖尿病は、適切な生活習慣の維持と管理によって、その影響を大きく軽減できる疾患だと考えられています。この情報が、血糖値高めの方や糖尿病予防に関心のある方々にとって有益であることを願っています。